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2006年2月27日 (月)

ミュンヘン—オリンピック・テロ事件の黒幕を追え

200602271ミュンヘン—オリンピック・テロ事件の黒幕を追え
マイケル・バー=ゾウハー&アイタン・ハーバー 著 横山啓明 訳
ISBN 4-15-050304-4
裏表紙の解説、1972年9月、ミュンヘン・オリンピックの選手村をパレスチナ・ゲリラ“黒い 九月”が襲い、イスラエル選手団の11人を惨殺した。イスラエル政府は報復を 決意、情報機関モサドが暗殺チームを組織し、“黒い九月”の幹部を次々と抹 殺し始める。スパイ小説の巨匠が、衝撃のテロ事件とその後の復讐を克明に再現し、アラブとイスラエルの対立の原因と歴史を明らかにする。スピルバーグ監督映画『ミュンヘン』の背景を描いた話題作。

前に読んだ「標的は11人-モサド暗殺チームの記録」は暗殺実行者の視点で書いた作品だったが、本書で取り上げられるのは、パレスチナ問題の根源なども含む広範な物語。私はイスラエルの中東戦争の話はかなり読んだが、その陰にあったパレスチナ問題に付いてちゃんと読んだのは初めてで新鮮だった。物語は黒い九月の中心人物、レッド・プリンスことアリ・ハッサン・サラメを中心に、彼の父親のハッサン・サラメから面々と続く、ユダヤとの争いが綴られ る。
本書を読むと、パレスチナ問題の一つの解説がわかりやすく理解できると同時に「標的は11人」で暗殺される標的の役割も語られる。書物を抱え紳士然とし て無害に見える標的が、いかに残忍な事を行ったのかが描かれる。
また「標的は11人」ではイスラエルの直接支援は全く無いかのような語り口だ ったのが、本書では全面的な支援が行われた事を暗に示唆しているように思える。「標的は11人」のルイグループは実はモサドの事だったのかもしれない。 イスラエルに非難が集中しないように作り上げられた架空のグループという印象が強くなる。

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