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2006年2月28日 (火)

カーラのゲーム

200602281
カーラのゲーム上/下
創元ノヴェルズ
ゴードン・スティーヴンズ/著 藤倉秀彦/訳
出版年月 2000年1月
ISBNコード 4-488-80133-1
裏表紙解説では、ルフトハンザ航空3216便がテロリストにハイジャックされた。人質奪還のためにヒースロー空港に待機するSAS隊員フィンの胸中をよぎる疑い—リーダーは彼女だ。いや、それはありえない。彼女はもう死んでいるんだ。しかし—。1994年冬、内戦に揺れるボスニアで、ひとりの女とSAS隊員を結んだ運命の交錯。それが十か月後、ヨーロッパの空に新たな戦いの火蓋を切る!重厚な筆致で物語る感動の冒険小説巨編、ここに登場。

2000年にこんな本が出ていたとは、最近ちゃんと読んでないことがばれてしまう。ここ数年で読んだ最高に面白い本になった。スティーヴン・ハンターの「極大射程」以来の感動と言ったら言い過ぎか!?
カーラという女性の生き様があまりに格好良い、行動や表情が目に浮かぶような文体も凄いと思う。ハイテクスリラーや冒険小説ジャンルでは、女性が添え物になってしまったり、だだのお馬鹿に描かれたりしがちだが、この小説では主役となって生き生きと活躍する様が凄い。しかも彼女はイスラムのテロリスト役だ!こんな無理な設定なのに感情移入できて、最後まではらはら目が離せない。ミュンヘンでパレスチナ問題とテロリズムの歴史を学んだばかりでタイムリーな時に、ボスニア内戦とテロリストの話を読んで堪能しました。お薦めします。

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2006年2月27日 (月)

ミュンヘン—オリンピック・テロ事件の黒幕を追え

200602271ミュンヘン—オリンピック・テロ事件の黒幕を追え
マイケル・バー=ゾウハー&アイタン・ハーバー 著 横山啓明 訳
ISBN 4-15-050304-4
裏表紙の解説、1972年9月、ミュンヘン・オリンピックの選手村をパレスチナ・ゲリラ“黒い 九月”が襲い、イスラエル選手団の11人を惨殺した。イスラエル政府は報復を 決意、情報機関モサドが暗殺チームを組織し、“黒い九月”の幹部を次々と抹 殺し始める。スパイ小説の巨匠が、衝撃のテロ事件とその後の復讐を克明に再現し、アラブとイスラエルの対立の原因と歴史を明らかにする。スピルバーグ監督映画『ミュンヘン』の背景を描いた話題作。

前に読んだ「標的は11人-モサド暗殺チームの記録」は暗殺実行者の視点で書いた作品だったが、本書で取り上げられるのは、パレスチナ問題の根源なども含む広範な物語。私はイスラエルの中東戦争の話はかなり読んだが、その陰にあったパレスチナ問題に付いてちゃんと読んだのは初めてで新鮮だった。物語は黒い九月の中心人物、レッド・プリンスことアリ・ハッサン・サラメを中心に、彼の父親のハッサン・サラメから面々と続く、ユダヤとの争いが綴られ る。
本書を読むと、パレスチナ問題の一つの解説がわかりやすく理解できると同時に「標的は11人」で暗殺される標的の役割も語られる。書物を抱え紳士然とし て無害に見える標的が、いかに残忍な事を行ったのかが描かれる。
また「標的は11人」ではイスラエルの直接支援は全く無いかのような語り口だ ったのが、本書では全面的な支援が行われた事を暗に示唆しているように思える。「標的は11人」のルイグループは実はモサドの事だったのかもしれない。 イスラエルに非難が集中しないように作り上げられた架空のグループという印象が強くなる。

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2006年2月26日 (日)

マインドハンター

200602261都内では2カ所でしか上映していない、レアもの?
FBIの心理分析官を目指す優秀な訓練生7人。彼らに教官(ヴァル・キルマー)は無人島での最終試験を用意した。だが殺人事件は本物で、JD(クリスチャン・スレイター)やサラ(キャサリン・モリス)らは犯人を探し始める。
非常に凝ったストーリーで結構楽しめるのだが、今一リアリティが感じられない。無人島で7人のFBI捜査官を次々殺す犯人の動機が、観客が納得できる形で示されていれば、この映画は大成功になったかもしれない。しかし、この点がおろそかにされたため、観客は何故こんな事が起こる必要があるのだろうという疑問が消えないままに、延々と続く、殺人ゲームにつき合わされることになる。斬新なトリックやお約束のどんでん返しなど部分的にはとてもおもしろいのだが、全体の纏まりに欠けたのはちょっと残念かな、

マインドハンター@CINEMA TOPICS ONLINE

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2006年2月25日 (土)

ダイヤモンド・イン・パラダイス

200602251ナポレオンの剣の柄に飾られていたという3つのナポレオン・ダイヤモンド、そのうち2つを盗み出した泥棒がピアース・ブロスナンとサルマ・ハエックの熱々カップル。彼らカリブの楽園バハマで幸せに暮らしていた。ある日、彼らのもとにFBI捜査官ウディ・ハレルソンが現れる。彼は、島に寄港するクルーズ船が最後のナポレオン・ダイヤ展示していることを二人に伝えて、盗むようにけしかける。いい男といい女が絡む、おしゃれな騙し合いのストーリーは、泥棒映画の王道だ。捜査官と泥棒の友情や、カップルのすれ違い、バハマの景色、娯楽映画の全ての要素が揃った、断然お薦めの映画だ、ピアース・ブロスナンは007を離れて、緊張が取れたような演技が良かった。

ダイヤモンド・イン・パラダイス@CINEMA TOPICS ONLINE

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2006年2月19日 (日)

フライトプラン

200602191母親が設計した全二階建ての架空の飛行機に搭乗した母と娘、ちょっとした隙に娘がいなくなってしまう、ところが、、
この映画はジョディフォスターの映画の中では、ワーストワンに近いだろう、着想は悪くないと思うのだが、物語のディテールにこだわる余り、観客はあまりに悲惨で救いがたい主人公の状態に感情移入できない。
観客が感情移入できるためには、もう少し主人公が観客にとって自分が成り代われる存在であって、成り代わりたいという魅力が必要だ、ところが、この母親は、親しみが涌くどころか、単なるヒステリーのお騒がせおばさんのようで、到底感情移入できるものではない。
ストーリーのリアリティや伏線上はこのような設定の方が良いことも、わからないでは無いが、娯楽映画としてはもう少し親しみやすく作るべきだったと思う。なぜかはレンタルDVDで見て頂ければ十分でしょう。

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2006年2月18日 (土)

ナイト・オブ・ザ・スカイ

200602181フランス版トップガンだが、トップガンのように色々な能書きは廃して、ひたすら飛ぶ戦闘機の美しさ、戦闘機で飛ぶ事にあこがれる全ての人への、鳥肌が立ちっぱなしの美しい映像満載で楽しませてくれる。

ストーリーも無理なくつながっているし、アルプスの岩壁をかすめる映像など文句なく美しい飛行を楽しめる、大きなスクリーンで見ておかないと、後悔すると思う、お薦め、

ナイト・オブ・ザ・スカイ@CINEMA TOPICS ONLINE

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2006年2月14日 (火)

誕生日

200602142世の中はバレンタインデーだが、
私にとっては誕生日、
よりによってという日に生まれたものだ、、

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2006年2月12日 (日)

イーオン・フラックス

200602122_1まだ予告編を見ただけだが、シャーリーズ・セロン主演の近未来SFアクション「イーオン・フラックス」がとっても気になる。スタイリッシュな映像で、マトリックスの予告を見た時みたいだ。
かなり面白いのではないかと期待される。ただ、大外れもあるので、実物を見ないと断定はできないが、気ににしておいてもいい映画だと思う。

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ジャーヘッド

200602121海兵隊に志願した若者が体験する、イラク戦争の真実という映画。1987年のスタンリー・キューブリック監督作品「フルメタル・ジャケット」は海兵隊員に入隊した新兵がベトナム戦争に送られ、そこでベトナム戦争の現実を体験する話だった。この映画は当時としてはかなり衝撃があった。

戦争に重い軽いは不謹慎かも知れないが、イラク戦争とベトナム戦争の差が、映画の重さに反映されているようだ。万人向きとは言えないが私には面白かった。

あと主役のジェイク・ギレンホール はともかく、準主役のピーター・サースガードはあまりに、キーファー・サザーランドにそっくりで、遂にドナルド・サザーランドの孫が登場したのかとビックリしたが、パンフレットによると、直接の血縁関係はなさそうだ。

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2006年2月11日 (土)

無極/PROMISE/プロミス

2006021111物語の舞台は神々と人々が同居する時代、戦場の死体から食料をあさる少女の前に、運命の女神が現れ、最高の幸せを手に入れる代わりに、決して真実の愛は得られないという契約をもちかける。同意した少女は、やがて王妃(セシリア・チャン)に。
王の家臣の大将軍(真田広之)その奴隷(チャン・ドンゴン)敵対する将軍(ニコラス・ツェー)らと運命の糸に絡められてゆく。
中国映画らしく原色を多用した美しい映像、セシリア・チャンは美女だ、それに良い男達。特に目立つのは、ニコラス・ツェー、香港国際警察/NEW POLICE STORYでジャッキーチェンと競演してひょうきんな役をこなしていた彼が、今回はシリアスに決めている。刺客役のリウ・イェも良い味出している。もちろん真田も彼らしい持ち味を出した演技で、堂々と渡り合って、存在感たっぷりだ。喋っていた中国語が彼の声に聞こえたのは気のせいか?
ワイヤーアクションにCG、人海戦術のスペクタクル映像、見せ場は盛りだくさん。
テンポも良いし、テーマも結構意味深長、中国版ロード・オブ・ザリングというところか、細かいところは無視して、映画館で見るべき一本だと思う。

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2006年2月 5日 (日)

ミュンヘン

200602051_172年のミュンヘンオリンピックで選手村にパレスチナの黒い九月のテロリスト数名が侵入、コーチと選手の11名をが死んだ事件を受けて、イスラエルが報復として密かに実行した暗殺プロジェクトの実話を元に作られた映画だ。11人のアラブテロリストの首謀者を暗殺する5人の爆破や射撃、偽造などの専門家チーム、007の世界なのだが作り物ではない実話の迫力が強く迫ってくる。うまく行かない殺し、爆破、しまいには相手に狙われる羽目になり、最後には味方の裏切りも、テロにテロで対抗することの意味を様々に考えさせる映像作りで、結論は提示されず、観客がそれぞれに出す必要のある重い映画、ドキュメンタリー、歴史好きなら必見。

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2006年2月 1日 (水)

標的は11人-モサド暗殺チームの記録

200602011_3標的は11人
-モサド暗殺チームの記録-
G.ジョナス 著 新庄 哲夫 訳
近日公開の映画「ミュンヘン」の元になった話である。週末には映画の「ミュンヘン」見に行く予定なので、予習のために読んでみた。

裏表紙の説明では「1972年9月、PLOの過激派「黒い九月」がミュンヘン五輪選手村を襲撃し、イスラエル選手団の一部を虐殺した。激怒したイスラエルの秘密情報機関モサドは暗殺チームを編成し、アラブ・テロリスト指導部の11人を次々に消して行く……。今は本名を変えて米国に住む、元暗殺隊長の告白に基づく凄絶な復讐の記録。冷徹な組織の論理と揺れ動く個人の心理をドラマチックに描出する。」とある。

このタイプのノンフィクションは大好きだから一も二もなく読んでしまった。本物の工作がいかにドジだらけか、金が湯水のようにかかるかがよくわかる。純粋に技術的観点から見ると、911はこの比では無い位掛かっているのだろうが、かなりうまくいったテロということになろう。

この工作が成功なのか失敗なのかはともかく、根っからの殺人者でも無いものが、いきなり丸腰の人間を殺すことの難しさを教えてくれる。フィクションにはない、後味の悪さや、ドジさ加減が、本ものっぽさを醸し出している。

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